広電・・ 朝ラッシュ
とある平日、朝ラッシュ時間帯の紙屋町から原爆ドーム前近辺にて見られる一コマです。
手前右、2号線広島駅行きの三両連接車 3800形。そして、JAFのフルラッピング全面広告が施された 6号線広島駅行き 804号、3号線広島港(宇品)行き 812号。これら、同じ 800形でも製造時期によってヘッドランプの形状が違うことが分かります。続いて、日赤病院前行きの二両連結車 2008+2009号、3号線広島港(宇品)行きの旧京都市電 1900形、それから 7号線 広電本社前行きの旧北九州市内電車 602号。この 602号、最近はほとんど平日朝ラッシュ専用になっているのかもしれません!? 更にその後ろ、おそらく中国新聞のフルラッピング全面広告が施された 2号線広島駅行きの 「ちゅーピー電車」 こと、三両連接車 3804号のようです。いやいや、次から次へとひっきりなしに路面電車がやってくる・・ さすが、路面電車の博物館と呼ばれる広島電鉄ならではの光景です。
・・・なんていうのは、あくまでも路面電車ファンやマニア的な捉え方なのかもしれません!? 実際、朝の通勤・通学で毎日広電・路面電車を利用している人々にとっては、なんとも歯痒い光景に違いありません。こういったことを繰り返し経験すると、「路面電車は遅くて時間が読めない。」、「時代遅れの乗り物だ!!」 などといったイメージが離れなくなってしまうのでしょう。
さて、ここ最近になって広電・路面電車も徐々にではありますが大きく変化しつつあるように感じられるようになりました。最新型の超低床車の相次ぐ導入や LRT化の推進・・ 先日の広島市長選挙でも、各候補がこぞってマニフェストに 「交通ネットワーク整備のため、路面電車の LRT化」 とか 「LRTを活かした公共交通を軸に・・」 といったような記述が盛り込まれていたりして、一般市民にも LRT という名称が認知され、浸透してきたように思います。(その実体は何なのかといった点では、まだ十分理解がなされていないようにも感じますが) 更に、新聞報道された情報として、国交省と広電が LRT (次世代型路面電車システム) の利用促進に向けた実証実験を実施、主な電停にて新たな電車接近表示器を導入、また ICカード導入に伴い信用乗車方式を導入・・ などといったことが相次いで発表されています。
こうした改善・改良が進められていって、まさに LRT化が実現すれば、きっと冒頭の写真のような数珠繋ぎの路面電車の図も見られなくなることでしょう!? 是非とも、そんな LRT化を期待したいものです。ただ、所詮は併用軌道の路面電車。公共交通機関としてバスを利用している人も少なからずいる訳で、必ずしも路面電車だけを最優先という訳にいかない面も出てくるものと予想されます。その辺りは、いかにして全体のバランスをとっていくかがポイントになりそうな気もしています。
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コメント
インターネットでいろいろ情報を探していた所、「地域公共交通の活性化及び再生」に関する法案がまもなく成立するようです。軌道事業の公設民営も認めるという画期的な法律のようです。
アドレスを添付しておきましたのでご覧下さい。
最近、たしかにLRTという言葉が幅広く用いられるようになりました。名前が実態とかけ離れているという声がありますが、チンチン電車の呪縛を解き放つには絶好の言葉です。
投稿: ひろしま人 | 2007.04.16 19:09
> ひろしま人さん
情報ありがとうございます。早速、ご紹介いただいたページを覗いてみたのですが、公共交通に関する現行の法律の知識をほとんど持っていないので、なかなか要点がつかめないですね(^^;)。
ただ、従来の縦割り的なやり方から、横の連携をスムーズにするような環境を整えるらしい・・ ということは何となく分かるのですが。つい最近、道路・軌道両用車DMV(デュアルモードビークル)をTVニュースで見たばかりですが、そういった車輌の取扱も関係している法律なんですね。
> チンチン電車の呪縛を解き放つには絶好の言葉
確かにそうですね(笑)。
言葉が認知されればされるほど、「これまでの路面電車とLRTって何が違うの??」といった疑問も出てくると思います。その辺り、「こんなに変わったよ!!」的な成果を期待しています。単に格好いい低床車LRVが増えたというだけでなく、まさに次世代型のシステムとしての変化を・・。
投稿: T.Kaze | 2007.04.16 23:39
衆議院HPで今回の法律案の会議録が一部公開されました。
富山市長が参考人として招かれ、LRTに関して非常に興味深い発言をされています。ちょっと内容は難しいですが、読む価値はあります。
それにしても、ネットで市議会、県議会、衆議院、参議院とあらゆる議事録が閲覧でき、非常に有意義なことと思います。
投稿: ひろしま人 | 2007.04.17 21:29
>いやいや、次から次へとひっきりなしに路面電車がやってくる・・ さすが、路面電車の博物館と呼ばれる広島電鉄ならではの光景です。
・・・なんていうのは、あくまでも路面電車ファンやマニア的な捉え方なのかもしれません!?
こんばんは。お邪魔します。
すいません、私にとってはその通りです^^
でもこんな光景があるとは、想像もしませんでした。
GWの広島行きが決定しました。無事「のぞみ」のチケットも取れました。今回は飛行機ではないので、アストラムラインにも乗れます!
かつてサンフレッチェに在籍していた藤本主税は、今期大宮のキャプテンをしてます。サポーターにも選手にもスタッフにも、大宮には欠かせない選手となりました。彼の活躍を見にぜひ広島の皆さんもいらしてください。
翌日は勝って気持ちよく広電巡りをしたいものです(エヘへ)。
投稿: アパート管理人 | 2007.04.18 22:55
> ひろしま人さん
またまた情報ありがとうございます。
「衆議院」のサイトですね・・ 後ほど覗いてみたいと思います。
富山ライトレールのLRT導入に関しては興味もありますので・・。
それにしても、こういった情報を探し求めてネットサーフィンして、情報を提供して下さるひろしま人さんには頭が下がります。本当に参考になりますm(_ _)m。
投稿: T.Kaze | 2007.04.18 23:16
> アパート管理人さん
お久しぶりです。
GWの広島入り決定ですか。サンフレvs大宮戦は5月3日でしたね。
それはそうと、藤本選手は大宮のキャプテンなんですか。全く知りませんでした。何となく、面白いゲームになりそうな予感がします。
しっかり広電の方も堪能して下さい(^o^)/~~
投稿: T.Kaze | 2007.04.18 23:55
【追記】
> ひろしま人さん
衆議院のHP覗いてみました。まだ、全部に目を通していませんが、確かに富山市長の発言は興味深そうですので、後ほどゆっくり読んでみたいと思います。
> ここをご覧になっている方々へ
ひろしま人さんがコメント欄にてご紹介下さった富山市長の発言を手っ取り早くご覧になりた方へ・・・
・まずは、衆議院のWEBサイトへ行く。
・Topページ 右上・・「富山市長」でサイト内検索。(「LRT」で検索しても良いかも!?)
・検索結果の「会議録」内、国土交通委員会の議事録を見るべし。
投稿: T.Kaze | 2007.04.19 00:12
審議中の法律は「地域公共交通の活性化及び再生に関する法律案」という名称になっています。地域が主体となってLRTを中心とした公共交通の整備について計画したものを国が支援することに主眼を置いています。全国で画一的な街づくりをしてきたことの反省から、いわゆる地方分権の流れともいえそうです。
広島市に公共交通事情に精通する人物がいるのか?また、我々市民がいかに公共交通の計画に関わっていくのか、大きな課題となりそうです。
投稿: ひろしま人 | 2007.04.19 07:19
> ひろしま人さん
富山では何年か先の(実情を踏まえた)着地点をしっかりと定めた上で、LRTを中心とした公共交通への取り組みがなされているらしいということが分かりました。
広島の場合も、まずは着地点をしっかりと見直しする必要があるのではないかと思います。これまでの広島の公共交通は、何かしら場当たり的な取り組みに見えてしかたがありませんから・・。(例えば、アストラム)
そういった着地点を定めていく上で、公共交通事情に精通する人物というのは、かなり重要な存在になりそうですね。富山と比較して、広島の場合は公共交通に携わる多くの事業者が存在していて、相当に大変なんだろうと想像できますが・・。
投稿: T.Kaze | 2007.04.19 23:00
富山は「コンパクトシティ」を目指す中でLRTの位置付けを明確にしていますね。我が広島市を見ますと、まず地下鉄ありきの議論が長年続きました。広島市にはLRTを活かした公共交通整備を考える人物がいなかったのは痛手です。他都市のような地下鉄推進の物真似に終始した議論、中途半端なアストラムライン計画など、市議会の議事録を見ましたけれども抽象論が多くズルズル時間だけが過ぎたように思います。
やはり、ここは路面電車の公共性を鑑み富山のように秋葉広島市長のリーダーシップが求められるように感じました。
投稿: ひろしま人 | 2007.04.20 07:05
新しい法律の施行に伴い設置されるであろう公共交通に関する協議会は各関係者の出席が義務となるようで、まずは協議のテーブルにつくことは実現しそうです。国の出先機関の中国運輸局、広島市の都市交通部がどのような道筋を示すのか、市民もメール等でこれらの行政機関に意見する必要はありそうです。
投稿: ひろしま人 | 2007.04.20 07:15
> ひろしま人さん
やはり広島市の場合、まずは秋葉市長のリーダーシップに期待したいといったところですね。いずれにしても、事業者サイドの都合ばかりにならないよう、そして何と言っても利用者の視点での公共交通の整備といったところを是非ともお願いしたいものです。勿論、それなりに経済性も考慮して・・。
投稿: T.Kaze | 2007.04.21 20:29
自治体が低料金の維持を事業者に確約させてLRTの整備を早急に行ってほしいと思います。公共交通は交通弱者が恩恵を受ける施設なので、それなりの補助制度は欠かせないでしょう。
投稿: ひろしま人 | 2007.04.22 07:05
> ひろしま人さん
補助制度に関しては、全く同感ではあるのですが・・
今一つピンとこないのは、どうなったらLRTなのか!? 従来の路面電車と何がどれくらい違うのか!? 勿論、低床車導入というのは非常に分かり易いのですが、システムとしての面での「広島のLRT」はどんなものを目指していくのか・・ この辺りの説明があると、一般からの理解もより得やすいのではないかと思っています。
投稿: T.Kaze | 2007.04.23 00:50
LRTとは「信用乗車制度」「バスや車、自転車との乗り継ぎ改善」「ゾーン運賃制度」などが考えられます。しかし、明確でわかりやすい定義がなく残念です。
投稿: ひろしま人 | 2007.04.23 07:17
> ひろしま人さん
LRT化に向けて既に実施されつつある事、そして比較的近い内に実施されようとしている事・・ その他にも色々とあるのだろうと思います。いずれにしましても、これからの変化&成果を暫くの間は見守りたいと思っています。
またの機会に LRT絡みの雑談など書こうと思っていますので、またその時には宜しくお願いします!!
投稿: T.Kaze | 2007.04.23 23:11