« 2012 交通安全広報花電車 広電貨51号 | トップページ | 被爆電車654号の屋根はいつになるのか!? »

2012.10.12

広電廿日市駅の駅舎解体へ

>>PC表示

201209_04553

9月初め、中国新聞に掲載された広島電鉄・宮島線の広電廿日市駅が解体される記事から・・

広島電鉄(広島市中区)の電車の駅・電停のうち木造で唯一残る、宮島線の廿日市駅(廿日市市廿日市)の駅舎が今秋、移設のため解体される。
同駅は1924(大正13)年に廿日市町駅として開業。当時は路線の終点だった。戦前の改修工事などを経て現存する駅舎は木造平屋約25平方メートル。ホームにつながる待合室に残る出札窓口や鉄製の改札口が往時をしのばせる。出札窓口は、2005年に業務を終えていた。【2012.09.01 中国新聞】


201209_7700277

201209_04592

広電廿日市駅解体の報を受けて開催された 9月8日の 「さよならイベント」 は、多くの鉄道ファンや家族連れが訪れて賑わったようです。ただ、私的にはイベントで賑わっている様子よりも、普段通りの駅舎の様子を写真に納めておきたいという思いで、その 「さよならイベント」 の一週間ほど前に広電廿日市駅に立ち寄ってきました。掲載した写真は全てその時に撮影したものです。

201209_04535

広島電鉄の略年表によると、宮島線の第2期工事により廿日市まで延伸/運転開始したのが大正13年4月となっていますので、おそらくはそれに合わせて駅舎の建設が行われたものと思われます。

宮島線の工事経過
第1期工事: 己斐~草津 (大正11. 8.22 運転開始)
第2期工事: 草津~廿日市 (大正13. 4. 6 〃 )
第3期工事: 廿日市~地御前 (大正14. 7.15 〃 )
第4期工事: 地御前~新宮島 [現 阿品] (大正15. 7.15 〃 )
第5期工事: 新宮島 [現 阿品] ~宮島口 (昭和 6. 2. 1 〃 )
【広島電鉄開業80創立50年史: 広島電鉄(株), 平成4.11.1発行】

たまたま駅舎の前にいらした地元の方との立ち話しによると・・ 駅舎は開業当初の木造建築物そのままであるらしいが、屋根瓦の吹き替えは後になって行われているというお話しでした。更に、入口の長いスロープは後から追加施工されたもののようで、よく見ると、スロープの側面に元の階段の名残が残っていました。

201209_04555

広電・宮島線の駅ではお隣、廿日市市役所前(平良)駅とその周辺の開発整備が進む一方、こちら広電廿日市駅周辺は完全に開発の波から取り残されてしまったかのように見受けられます。それならそれで、レトロな駅舎を活かして、街作りをするという選択もあるのではと思う訳ですが・・ さすがに、ここまで寂れてくるとそうもいかないのが実状かもしれません!?

201209_7700249

201209_04589

かなり年季の入った駅名標・・

201209_04600

宮島線内でも少なくなった高床車用ホームが未だ残されています。勿論、低床車用ホームはあとから増設されたものでしょう。表示器には高いホーム/低いホームの表示も残っています・・

201209_7700286

201209_7700306

駅舎の西側、線路脇の黄花コスモスを前ボケで取り込んで・・

201209_7700234

今後の駅舎解体/駅舎移設予定に関しては・・

市が本年度着工する沿線道路と駅前の整備事業に伴い、広電は10月以降に駅舎の解体を始め、新たなホームを約50メートル東側に移設する予定。新駅は来年3月末の供用開始を目指す。【2012.09.01 中国新聞】

今年10月以降(~年内)に現在の駅舎を解体してから、来年3月末の新駅供用開始までの間はどうするのか、今ひとつ不明確な中国新聞の記事ではありますが・・ まぁ、何かしら変化があるようでしたら、また覗いてみたいと思います。

今後の整備事業により変わっていくかもしれない廿日市の商店街・・

201209_7700260

** 関連記事・・
 > 広島電鉄廿日市変電所 -2009.07.05

| |

« 2012 交通安全広報花電車 広電貨51号 | トップページ | 被爆電車654号の屋根はいつになるのか!? »

コメント

T.Kazeさん、こんばんは。
msn産経ニュース 2012.10.18 02:11 配信記事では、『12月にも取り壊される』と掲載されていました。

投稿: shirusu | 2012.10.18 21:21

> shirusuさん
情報ありがとうございます。12月解体予定ですか。。
実は、写真を撮りに出掛けて地元の方とお話しした際、「中国新聞ではこの秋に解体と書かれていたけど、そんなことは聞いていない。年内に解体されると聞いている。」 とお話しされていました。それが12月ということなのですね。

投稿: T.Kaze | 2012.10.18 23:37

T. Kazeさん、

お久しぶりです。昭和の匂いがする、懐かしい建物がまた消えていくんですね、、、昔、一度このラインは乗車した記憶があります。
廿日市商店街、、、懐かしいですね。
広島の流川もよく徘徊してました(笑い)

投稿: ふ | 2012.10.24 03:42

> 「ふ」さん
少しご無沙汰しています。
昭和、いや大正の建物が消えていくにあたり、地元で頻繁に利用されていた方々にとっては、さぞかし名残惜しいのではないかと想像します。
まぁでも、それなりに老朽化していたのでやむを得ないと考える方々も多々いらっしゃるような気もします。

投稿: T.Kaze | 2012.10.24 22:46

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 広電廿日市駅の駅舎解体へ:

» [日記・コラム・つぶやき][広島電鉄電車]“広電廿日市駅”木造駅舎解体前イベントは無事に終了したみたい [週刊水曜日[Hatena::Diary]]
中国新聞(The Chugoku Shimbun) 2012年9月9日付 朝刊 村上和生 記者の署名記事によると2012年9月8日、住民グループが主催した広電廿日市駅の木造駅舎のさよならイベントがあったとのことで紹介されています。中国新聞は、レンガ造りの広島電鉄旧廿日市変電... [続きを読む]

受信: 2012.10.18 21:25

« 2012 交通安全広報花電車 広電貨51号 | トップページ | 被爆電車654号の屋根はいつになるのか!? »